艦名 | 写真 | 概要 | 艦名の由来 |
アイオワ Iowa
満載排水量:56500t
全長:270.4m 速力:33kt
主砲:40.6cm×9
竣工:1943 退役:1990.10.26
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アイオワ級1番艦。海軍軍縮条約明けに開発されたアメリカ戦艦10隻の7隻目。全長では戦艦大和を凌ぐが、全幅がパナマ運河を通行できる最大33mに抑えられた。大口径主砲の割に細すぎる船体は、純戦艦としての能力に問題を残したが、最大33ノットという高速力を発揮でき、空母の強力な護衛として威力を発揮した。1943年前半から太平洋戦線に投入され、終戦まで活躍。朝鮮戦争後はモスボール(保管状態)に置かれていたがレーガン大統領時代に再就役。1989年に主砲塔爆発事故を起こしそのまま退役。現在は修理されロサンゼルスで記念館として保存されている。
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アメリカ中西部にあるアイオワ州に因む。州都かつ最大の都市はデ・モイン。州名の由来は、この地に居住していたネイティブ・アメリカン部族の「アイオワ族」から。クリント・イーストウッド監督の映画で知られる「マディソン郡の橋」はこの州南部のマディソン郡に実在する。4年に一度行われるアメリカ大統領選挙の指名党員選挙が全米で最初に行われる州として知られ、ここでの勝利が大統領選勝利のカギを握ると言っても過言ではない。 同じ名前を持つ艦としては、ワシントン条約で未成となった先代を含め5隻目。3番艦、4番艦の由来となったミズーリ州、ウィスコンシン州とも州境を接している。 |
ニュージャージー New Jersey
満載排水量:58400t
全長:270.54m 速力33kt
主砲:40.6cm×9
竣工:1943 退役:1991.2.8
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アイオワ級(全4隻)の2番艦。大西洋での訓練を経て1944年初頭から太平洋艦隊に加わり、スプルーアンス提督の第5艦隊旗艦を務める。同年後半にはスプルーアンスから代わったハルゼー提督の第3艦隊でも旗艦を務める。太平洋戦争後は予備艦となるが1950年の朝鮮戦争勃発により現役復帰、艦砲射撃や空母の護衛任務に従事し、休戦後は訓練任務などを経て1957年に再び予備役入り。1968年、ベトナム戦争により同型艦で唯一3度目となる再就役。世界唯一の現役戦艦として40cm砲による火力支援で威力を発揮した後1969年に3度めの予備役入り。1982年、レーガン大統領の600隻構想により4度目の現役復帰、レバノン内戦に参加するが1991年に最後の予備役入り。ニュージャージー州カムデンで記念艦として公開されている。
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アメリカ東部にあるニュージャージー州に因む。州都トレントン。州名は英国のジャージー島(フランス・ノルマンディに近いチャンネル諸島の島)に因む。独立13州の一つで、独立戦争ではトレントン、プリンストン、モンマスなど何度も激戦の舞台となった。最大の都市ニューアークと第2の都市ジャージーシティはハドソン川を隔ててニューヨーク市に接し、ニューヨーク都市圏に含まれる。 同じ名前を持つ艦としてはヴァージニア級戦艦の4番艦に次ぐ2隻目。現在、3代目がヴァージニア級原子力潜水艦の23番艦として建造中。
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ミズーリ Missouri
満載排水量:56500t
全長:270.4m 速力:33kt
主砲:40.6cm×9
竣工:1944 退役:1992.3.31
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アイオワ級(全4隻)の3番艦で、米国で最後に竣工した戦艦。愛称は「Mighty Mo」。1945年初頭から戦線に加わり、硫黄島、沖縄戦に参加、本土への艦砲射撃も行う。当時のトルーマン大統領の出身地であることから、日本の降伏文書調印式の舞台となる。朝鮮戦争従軍後に予備艦となるが、ソ連海軍の増勢に脅威に対抗するため80年代に再就役。1991年の湾岸戦争にも姉妹間ウイスコンシンとともに参戦、40.6cm主砲とトマホークミサイルを発射したが翌年退役。現在、ハワイ・真珠湾に保存されている艦体には、1945年4月11日に体当りした特攻機による損傷痕が今も残されている。
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アメリカ中西部にあるミズーリ州に因む。テネシー州とともに、アメリカの州では最も多い8つの州に接している。州名の由来となったミズーリ川は、ネイティブアメリカンの言葉で「泥の川」を意味する。同じ名前の艦としては、アメリカ連合国(南部連合)の艦を含めて4隻目で戦艦としては2隻目。州都ジェファーソン・シティ。主要としてセントルイス、カンザスシティがある。
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サウス・ダコタ South Dakota
満載排水量:44374t
全長:207m 速力:27.8kt
主砲:40.6×9
竣工:1942 除籍:1962.6
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サウスダコタ級の1番艦。当初14インチ砲搭載艦として設計されたノースカロライナ級に対し、最初から16インチ砲搭載艦として設計され、防御力も対16インチ砲を考慮したが、ノースカロライナ級より全長を15m短くしたため居住性は悪く、大戦中に増備された対空兵器の搭載場所にも悩まされた。同型艦4隻の中で本艦のみ旗艦設備を設けた関係で対空砲が4門少ない。初陣は1942年10月の南太平洋海戦。翌月の第三次ソロモン海戦第2夜戦では霧島・高雄・愛宕の集中砲火を受け中破。以後、高速空母群の護衛や艦砲射撃などで終戦まで活躍した。 |
アメリカ中西部にあるサウス・ダコタ州に因む。州都ピア、最大の都市はスーフォールズ。州名の由来は、この地に居住していた「ダコタ族(スー族)」から。ダコタはアメリカがフランスから購入したルイジアナ植民地の最北端で、当初は「州(ステート)」ではなく「準州(テリトリー)」だったが、1889年の州昇格の際にノース・ダコタとサウス・ダコタに分割された。州西部のキーストーンには、G・ワシントン、T・ジェファーソン、T・ルーズベルト、A・リンカーンの巨大な彫像で有名なラシュモア山がある。 同名の艦としては3代目だが、2代目はワシントン条約により建造中止となった。4代目はヴァージニア級原子力潜水艦で、2019年2月に就役したばかり。 |
アラバマ Alabama
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サウスダコタ級(全4隻)の3番艦。 |
アメリカ南部にあるアラバマ州に因む。州都はモンゴメリー、主な都市にはバーミンガム、モービル。州名の由来は、この地に居住していていたネイティブ・アメリカン、「アラバマ族」から。典型的な南部州の一つであり、グレゴリー・ペック演じる白人弁護士が、レイプ容疑をかけられた黒人青年を弁護した「アラバマ物語」の舞台ともなった。 |
BB-55
ノースカロライナ North Carolina
満載排水量:44337t
全長:222.1m 速力:28kt
主砲:40.6cm×9
竣工:1941 除籍:1960.6
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ノースカロライナ級1番艦。ワシントン、ロンドンの両海軍軍縮条約が日本の脱退により1936年末で失効すると、主要海軍国は新戦艦の建造に乗り出す。この時アメリカで最初に建造されたのがノースカロライナ級で、主砲には軍縮条約で認められていた最大の14インチ(35.6cm)砲12門を想定していたが、仮想的である日本の新戦艦が16インチ(40.6cm)砲を搭載すると予想されたため、急遽16インチ砲9門に改められた。太平洋戦争直前に完成した本艦は1942年6月に太平洋に回航してガダルカナル戦役に投入され、同年9月に潜水艦伊19の雷撃により損傷している。修理後は空母部隊の直掩や日本本土砲撃に参加し、退役後はノースカロライナ州ウイルミントンで記念館として保存されている。 |
アメリカ東海岸南部にあるノースカロライナ州に因む。「独立13州」の一つで州都はローリー。最大の都市はシャーロット。1903年、ウィルバーとオーヴィルのライト兄弟が、この州の東端にある大西洋沿岸の町、キティ・ホーク(正確には近郊のキルデビルヒルズ)で史上初の有人動力飛行に成功した。 |
BB-56 ワシントン Washington
満載排水量:42330t
全長:222m 速力:28kt
主砲:40.6cm×9
竣工:1941 除籍:1960.6
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ノースカロライナ級(全2隻)の2番艦。海軍軍縮条約明けに開発されたアメリカ戦艦10隻の2隻目。ノースカロライナ級は対14インチ砲を想定したものだったため建造は2隻で打ち切られ、その後は対16インチ防御を施したサウスダコタ級に切り替えられた。しかし、1942年11月にガダルカナル沖で行われた第3次ソロモン海戦第2夜戦では、日本の戦艦霧島などにボコボコにされたサウスダコタを後目に、冷静な射撃で霧島を撃沈する。その後は28ktの優速を活かしてマリアナ沖海戦、レイテ沖海戦、硫黄島、沖縄戦に空母部隊直掩として参戦。第2次大戦後間もなく退役して予備艦となり、1960年除籍され、翌年解体された。 |
アメリカ西海岸北部にあるワシントン州に因む。州都オリンピア。主要都市シアトル、スポーケイン、タコマ。首都ワシントンDCと同様、その由来は初代大統領、ジョージ・ワシントンから。マイクロソフト、アマゾン、コストコ、スターバックス、エクスペディアなど世界的な企業の本社所在地として知られ、航空機メーカーのボーイングも本社こそ2001年にシカゴに移転したが、エバレットとレントンに民間機の主力工場を置いている。 |
コロラド Colorado BB-45
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Under Construction |
コロラド級1番艦。主砲を全級テネシー型の14インチ砲3連装×4から16インチ連装×4に変更した以外に大きな違いはなく
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BB-46 メリーランド Maryland
満載排水量:33590t
全長:190.2m 速力:21kt
主砲:40.6cm×8
竣工:1921 除籍:1947.4
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コロラド級(全3隻)の2番艦。真珠湾攻撃時に港内にいた戦艦では最も被害が少なく、翌年2月には早くも戦線に復帰したたため、同型艦コロラドと共に大戦末期まで特徴あるかごマストを維持していた。数少ない40cm砲搭載艦であり、その後も南太平洋で活躍する。しかし、長く第一線にいたためにレーダー等の装備が旧式化しており、1944年10月のスリガオ海峡夜戦では、同型艦のウエスト・ヴァージニアやテネシー、カリフォルニアが日本の戦艦山城をボコボコにしたのに本艦はほとんど活躍できなかった。戦後は福音輸送に従事した後予備役となり、間もなく除籍された。
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アメリカ東海岸中部にあるメリーランド州に因む。州名の由来は、イングランド王妃でカトリックを保護したヘンリエッタ・マリア・ド・フランスから。アメリカ合衆国成立時の13州の一つ。首都ワシントン(コロンビア特別区)は、地理的にはメリーランド州の一部で、三方をメリーランド州に囲まれている。州都アナポリスは、海軍兵学校の所在地として知られ、都市名そのものが海軍兵学校の代名詞になっている。最大の都市はボルティモア市。 |
BB-48 ウェスト・ヴァージニア West Virginia
満載排水量:33591t
全長:190m 速力:21kt
主砲:40.6cm×8
竣工:1921 除籍:1947.1
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コロラド級3番艦。真珠湾攻撃では、魚雷6本など復旧が断念されたアリゾナとオクラホマに次ぐ大きな被害を受けて大破着底。翌1942年5月に浮揚後、約2年をかけて主砲以外の上部構造物をほぼ一新する大改造が施され、速度以外は最新鋭の戦艦と同等の競争力を持つに至る。1944年10月のレイテ沖海戦(スリガオ海峡夜戦)では、16インチ主砲と最新のレーダーを駆使して日本の戦艦山城撃沈に大きな役割を果たした。大戦終結後間もなく退役し、12年後に除籍、解体された。
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アメリカ東部にあるウェスト・ヴァージニア州に因む。通称マウンテン・ステート。州都で最大の都市はチャールストン。 元々はヴァージニア州の一部だったが、州政府が南北戦争で奴隷制度存続を主張するCSA(アメリカ連合国)に参加すると、奴隷制度撤廃を主張する西部が分離独立を主張し、リンカーン大統領の後押しでUSA(アメリカ合衆国)へ加盟して分離した。 ジョン・デンバーの「カントリーロード(Take Me Home, Country Roads)」の舞台としても知られる。 |
アリゾナ Arizona
満載排水量:
全長:m 速力;kt
主砲:35.6cm×12
竣工: 除籍:
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ペンシルバニア級2番艦。1941年12月8日(アメリカでは7日)の真珠湾攻撃で、日本海軍の水平爆撃攻撃による800kg爆弾を前部主砲弾薬庫に受け爆沈し、第1戦艦戦隊司令官キッド少将、艦長ファルケンバーグ大差以下1102名が死亡した。その後多くの艦は浮揚、復旧されたが本艦は艦体が切断されたため転覆したオクラホマと共に復旧は断念される。現在でもアメリカ海軍の現役艦であり、海中に残された艦体は1962年以降、記念艦として保存されている。
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アメリカ南西部にあるアリゾナ州に因む。通称グランド・キャニオン・ステート。州都フィーニクス(フェニックス)。「アリゾナ」はネイティブアメリカンのパパゴ族の言葉で「小さな泉」を意味する。テキサス州と共に西部劇の舞台としても知られ、OK牧場の決闘で知られるOKコラルは、メキシコ国境に近いトゥームストンにある。 真珠湾攻撃時にアリゾナに駆けつけ戦死したキッド少将は、その後3度に渡り駆逐艦の名前に採用されている。 |
ペンシルバニア Pennsylvania
満載排水量:
全長:m 速力;kt
主砲:
竣工: 除籍:
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ペンシルバニア級1番艦。初めて14インチ3連装砲塔を採用したネヴァダ級の拡大型で、同級の10門(3連想×2、連装×2)に対し12門(3連装×4)を搭載。仮想敵国である日本海軍の扶桑型、伊勢型と比べて戦闘力は同等、速力は遅いが防御力では上回っていた。ペンシルバニアは太平洋戦争勃発時のアメリカ太平洋艦隊旗艦であり、真珠湾攻撃時はドック入りしていたため被害は最小限にとどまる。1942年以降に大改装が実施され、艦型を一新するとともに、対空能力が大幅に強化される。太平洋戦争終結まで、主に上陸作戦支援に従事し、戦後はビキニ環礁での原爆実験に供された。 |
アメリカ東海岸にあるペンシルベニア州に因む。通称キーストーン・ステート。「シルバニア」は、シルバニアファミリーと同様、ラテン語で「森」のこと。「ペン」はフィラデルフィア市の設立者ウィリアム・ペンに因む。州都ハリスバーグ、主要都市はフィラデルフィアとピッツバーグ。
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